助成金、その光と影 ~「助成金屋」にご用心!~

助成金、その光と影 ~「助成金屋」にご用心!~

先日、助成金センターに助成金の申請に行った時のことです。窓口の方から、最近「助成金屋」と呼ばれる、社会保険労務士の資格を持たない助成金専門のコンサルタント会社が問題になっているという話を聞きました。

彼らは、手数料を大変低く設定し、着手金を取り、不支給になる企業の事情については何も考慮せず(企業に大きな打撃があります)乱暴な申請を指南し、着手金だけとり逃げるという手法を取っているとのこと。それによる助成金の不支給事案が多発しているとのこと。窓口の方は、「長谷部事務所さん、ほんと頑張ってよ!」と。

確かに、助成金申請は、事前の準備や就業規則との整合性、正確な給与計算、そして頻繁な制度変更への対応など、手間暇がかかる作業です。そのため、社会保険労務士でも敬遠するケースが多いというのが現状です。

経営の視点で、限られた時間とリソースの中で、助成金申請に二の足を踏むのも無理はありません。しかし、助成金は、人材育成、設備投資、働き方改革など、様々な分野で企業の成長を後押ししてくれる貴重な制度です。

うまく活用すれば、大きなメリットを得られるにもかかわらず、その手続きの煩雑さや「助成金屋」のリスクなどが原因で、多くの企業がその恩恵を受けられていない現状に、私は複雑な思いを抱いています。

そこで、今日は、助成金を正しく理解し、安全に活用するためのポイントをいくつかお伝えしたいと思います。

助成金活用のポイント

  1. 信頼できる専門家を選ぶ: 社会保険労務士など、助成金に関する専門知識と豊富な経験を持つ信頼できる専門家を選びましょう。助成金センターや商工会議所などに相談するのも良いでしょう。
  2. 制度をよく理解する: 助成金には様々な種類があり、それぞれに要件や申請手続きが異なります。自社に合った助成金制度をしっかりと理解することが重要です。
  3. 正確な情報を提供する: 申請書類には、正確な情報を漏れなく記載する必要があります。不明な点があれば、専門家に確認しましょう。
  4. 法令遵守を徹底する: 助成金は、法令に基づいて支給されるものです。法令を遵守し、不正な申請は絶対にやめましょう。

助成金は企業成長の強力なサポーター

助成金は、企業の成長を後押しする強力なサポーターになり得ます。

「助成金屋」のような悪質な業者に惑わされることなく、正しい知識と情報に基づいて、助成金を積極的に活用していきましょう。

皆様が助成金を有効活用し、事業をさらに発展させていくことを心から願っています。

参考情報

注記: 制度の内容は変更される可能性があります。最新の情報は厚生労働省のホームページなどでご確認ください。

このコラムが、皆様の助成金活用の一助となれば幸いです。